レンソイス・マラニャンセス国立公園の真っ白な大砂丘と、そこに浮かぶエメラルドグリーンの湖。InstagramやTikTokなどSNSでも話題となっているこの景色は、雨季の水が残る6月~9月ごろがベストシーズンとなります。遠いブラジルの地ではありますが、人生で一度は訪れてみたいですよね。
そんな奇跡の絶景に、今回筆者はみなさんよりも一足先に行ってきました。サン・ルイスの街からレンソイスまでどのような方法で行ったのか、実際の眺めはどうであったのか。本記事が、みなさんがレンソイスへの一歩を踏み出すためのきっかけとなれば嬉しいです。
レンソイスに向かう人は、まずサン・ルイスと呼ばれる街に行く必要があります。ブラジル北部に位置するマラニョン州の州都であり、サンパウロからは飛行機で約3時間半ほどです。
この街はブラジルで唯一、フランス人によって築かれた街として知られており、その名はルイ13世にちなんで名付けられたとされています。そして、サン・ルイスの旧市街は世界遺産にも登録されています。
サン・ルイスは先述のようにフランス由来ではあるものの、実際はフランス統治時代は長続きせず、その後オランダ、次いでポルトガルの支配下に置かれてきました。その富の象徴として、上記写真のように、邸宅の正面が美しいタイルで飾られている姿を見ることができます。
歩くと石畳の坂が少し大変でしたが、フランスやポルトガルなど欧州による歴史の変遷を垣間見ることができ、歩みを止めることはありませんでした。
この地方の名物である、カニやエビを漬けたお酒。サン・ルイスで最も古い、カーザ・ダス・トゥリャス市場などで見つけることができます。この市場では、人々は海鮮を食べていて美味しそうでした(次回はグルメにも挑戦してみたいです)。
レンソイスはバヘリーニャスという街にあります。そのため、筆者はサン・ルイスからバヘリーニャスまでローカルバスを利用して移動。約4時間ほど移動に時間を要したため、レンソイスツアーは移動した翌日の午前中に参加しました。
ちなみに、バヘリーニャスではブラジルの名物料理シュラスコも楽しむことができます。まだブラジルの郷土料理を試していないという人はチャンスです。
ポルトガル語で「シーツ」を意味するレンソイス。自然が生み出す大絶景を、ツアーに参加し目撃しましょう。
レンソイスツアーは、小レンソイス探索と大レンソイス探索、2つのツアーが存在します。見ることのできる自然や体験がそれぞれで異なるため、自身の好みに合う方を選びましょう。もちろん、ここまで来たからには両方参加することがおすすめです。
なお、現地では小レンソイスツアーは午前中、大レンソイスツアーは午後という決まりがあるようです。また、バヘリーニャスの街はUber利用対象外エリアで、タクシーの値段は一律でした(どのタクシーに値段を聞いても同じ価格でした)。
小レンソイスツアーは、プレギッサス川をクルージングするツアーです。そして、途中で小レンソイスと呼ばれる砂丘や漁村カブレ村に立ち寄ります。
クルーズの時間は往復で約2時間ほど。マングローブを横目にかなりスピードで進むため、目にゴミが入らないようにサングラスが必要であると感じました。
小レンソイスに到着した際、筆者は不要な荷物をボートに残したのですが、バックに入っていたバナナをまさかのサルに盗られました。目撃者によると、勝手にバックを開けて、バナナだけ取ってご丁寧に閉めていたとのことです。サルはすごいですね。
小レンソイスの湖は大レンソイスほどの大きさではないものの、浮き輪などを貸し出す小屋があり、泳いでいる人もいました。
昼食は付近のカブレ村にて。しばらく自由時間となりますが、ここでは砂丘でバギー体験も可能です(別料金)。自由時間の後は、バヘリーニャスへ向かってボートで約1時間半かけて戻ります。
小レンソイスの湖はもちろん美しかったのですが、筆者的にはマングローブの中をひたすら突き進むクルージングもすごくワクワクしました。砂丘は暑いのですが、クルージング中は風が冷たいと感じるかもしれないため、羽織るものがあると便利です。
東京23区が2つ入るほどの砂丘である大レンソイス。バヘリーニャスからの道はかなりの悪路で、未舗装の砂地をくねくねと1時間半も進みます。ツアー参加者にとってはこちらもアクティビティの1つと言えそうです。シートベルトはなく、つかまっていないと落ちてしまいそうになるため、小さなお子様連れの場合は注意するようにしましょう。
砂丘の入り口に到着。訪れる湖によって、砂丘の入り口は異なります。また、この時はガイドさんから、車にビーチサンダルを置いていくように言われました。
頂上から見えるはずの大レンソイスの絶景に心躍らせながら、かなりの急勾配を進みます。
ブラジルの国旗が見えたら、いよいよ頂上に到着です。写真のように、だいぶ森の中を進んできました。
美しい湖の数々。大レンソイスツアーでは、好きな湖で泳ぐことができます。夕日が沈むまで自由時間ということです。
海は透き通るように綺麗で、なんと魚も泳いでいました。この魚たちがどこから現れたのか、いまだに解明されていないのだとか。
風が強いため、砂丘の上に付いた足跡はすぐに消えてなくなります。そのため、人の形跡がない、純白でさらさらとした砂浜をずっと眺めることができます。
大レンソイスでの自由時間は2時間ほどありました。夕日が沈むのを待ち、帰路につきます。
帰りも行き同様、ジープで悪路を1時間半ほどかけて戻ります。日が沈んだ後の砂丘は一気に温度が下がり、濡れていると余計寒く感じるため、着替えやタオル、防風に耐えられる温かな上着は必須です。
レンソイスと言えば、上空から撮影した真っ白な砂漠と青い湖の画を思い浮かべる人は多いですよね。レンソイスでは、セスナを利用して上空から眺めることも可能です(※レンソイスのセスナ会社はセスナの継続検査を更新できておらず、安全基準を満たしていない状況です。そのため、H.I.S.としては積極的におすすめすることは難しいです…)。
セスナはパイロットを除き、助手席を含めて5人乗りと3人乗りがあります。私はサン・ルイス16時発のフライトでサンパウロに戻る予定であったため、時間に制限があり、朝6時にホテルを出発。そして、6時半にはテイクオフしていました。計30分の遊覧です。
ちなみにセスナツアーは午前中のみ開催されています。朝6時半のフライトは暗くないか心配でしたが、しっかり太陽は登っていました。また、セスナの遊覧コースは色々ありますが、私は大レンソイスをひたすら飛行するコースを選択しました。
セスナは思ったより低空かつとてもゆっくりな飛行。けたたましい音や酔いも不安でしたが、砂丘に向けてゆっくりと一直線な安定飛行で、特に問題ありませんでした。
5分もしないうちに、憧れの大レンソイスの絶景が眼下に広がりました。場所によって、レンソイスの湖は色が異なることがよくわかります。
茶褐色の湖もあったり、あるいは砂丘の中に小さな集落があったり、30分と言えど大レンソイスの圧巻のスケールを存分に堪能できました。
バヘリーニャスの街並みも一望できます。こんなにも緑の多い街だったんですね。
レンソイス・マラニャンセス国立公園を訪れるには、まずブラジル最大の都市、サンパウロへ向かうところから旅が始まります。
日本からは直行便がないため、アメリカの主要都市で乗り継ぎを経て、約26時間半ほどで到着。この長旅も、到着後の美しい景色を想像するとワクワクが止まらないですよね。
サンパウロに着いたら、次の目的地はサン・ルイス。国内線で約3時間半のフライトです。サン・ルイスは、先述の通りレンソイス・マラニャンセス国立公園への玄関口となる歴史的な街で、ここで一息つくのも良いでしょう。
サン・ルイスからはバスに乗り、約4時間かけてバヘリーニャスへ。この街が、レンソイス・マラニャンセス国立公園に最も近い拠点となります。
そして、バヘリーニャスから現地ツアーに参加することで、冒険の疲れを忘れるほどのレンソイスの感動的な光景を目の当たりにしましょう。
最近は雨が多く、一年中湖があると現地の方は言います。しかし、湖の色が綺麗なエメラルドグリーンに映えるのは、やはり雨季の6月~9月ごろです。
なお、雨季は夜にスコールがあり、日中は晴天の日が多く続きます。そのため、観光中に雨に降られる心配はそれほどありません。ただし、湖で泳ぐ場合には着替えやタオルを持参しておきましょう。
レンソイスで砂丘の神秘に出逢う旅 | まとめ
SNSでも見る機会の増えたレンソイスですが、それでも実際にこの目で見て、感動がいっぱいに溢れてきました。予想以上に遠かったからこその感動もあるのかもしれません。
ただ、ここまでたどり着いたからには、先を急がずに3泊4日でリゾートを満喫するのがおすすめです。2泊3日に観光を詰め込むこともできますが、移動や時差による疲労も大きく…。そのため、砂丘の神秘|レンソイス3~4日間のようなツアーに参加し、雄大な絶景を贅沢に味わう方が良いと感じました。
ブラジルはアマゾンにイグアスの滝と、自然の宝庫。そして、新たな自然の奇跡、レンソイスへの旅もバケットリストに加えてみてはいかがでしょうか。
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